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【スタッフブログ】 株式会社 フーム空間計画工房 北海道札幌市中央区の一級建築士・建築設計事務所

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2014年 07月 08日

札幌西区「生成りの家」

先週西区で行った「生成りの家」のオープンハウスも無事に終わりましたが、見逃した方のために少しだけご紹介させていただきます。

1階2階合わせて32坪に車1台分のカーポートがついています。外壁は最近人気の木酢液ドブ漬けです。
平均的なボリュームですが、室内は開放的なので意外と広々としています。
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そして何よりも天井も床も無塗装なので、階段の窓からの採光しかない玄関ホールも、明るくすっきり感じられます。そのうち薪ストーヴも置く予定なので、そのスペース確保と煙突囲いの工事はもう済ませてあります。
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子供室は今は一部屋としてドアもつけていませんが、もし将来2人のお子様が個室を必要とした時は壁とドアをつければ2部屋として仕切ることができます。
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寝室にはクローゼットは作らず、階段下のスペースを利用して収納としました。一番高さの取れる部分にはハンガーも掛けられるようパイプも2本取り付けました。玄関ホール側には扉をつけどちら側からでも使用できるようになっています。お子さんの恰好のかくれんぼスペースになりそうですね。
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階段は吹抜け部分のない普通の折り返し階段ですが、有効幅が1m以上あるのでゆったりして見えます。
踏み板はいつものようにうづくり仕上げにしてもらっています。これは特別なブラシでこすることで年輪の柔らかい部分(夏成長部分)だけが削られ、色の濃い硬い部分(冬成長部分)が残り浮き出て見えます。
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2階にはリビング・ダイニング・キッチンそれから小さな書斎があります。
このお家は道産材にこだわってつくられました。
床は厚さ30mmのトドマツ、梁や柱にはカラマツの無垢材が使われています。工場でのプレカットが多い中、大工さんが手刻みで加工してくれました。今回の施工は大元工務店さんです。
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現在は若干緊張するくらい文字通り無垢なトドマツの床も、ご家族が生活していくうちに日に焼け、傷や汚れも多少はついて、いい感じに変化していくことでしょう。オープンハウスに見学にいらしたお子さん達の何人もがこの床でゴロゴロスリスリしているのを見て、理屈なしにお子さんは気持ちの良いものを感じ取るものなんだな~と実感しました。
今回のオープンハウスでもAGRABAHさんにイランの遊牧民の手織り絨毯ギャベを数枚貸していただきました。入居前は家具もなくどうしても殺風景になりがちですが、このような草木染めの自然な色が少し入るだけでグッと部屋の印象が暖かで優しい印象になりますね。
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初期プランでは壁だったこの部分は、壁をやめ150角の柱に合わせ潔く細い本棚にしました。文庫本やCDはすっきり納まり、絵本なども立て掛けてディスプレイすることもできます。
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キッチンなどの家具は大工さんの丁寧な手仕事です。高さ、幅、奥行、引出し割付け全てお客様の使いやすいように決めていただけます。天板は今回はタモを使用し、汚れ防止のためこちらはオイルを塗り込んでいます。最初が一番いい状態で、年月を経てみすぼらしくなっていく素材ではなく、木などのように手入れや補修をしながら使い込むほどに深みが出てくるものを出来るだけ取り入れたいというのがフームの考えです。それが見た目だけではなく、機能面、経済面でも優れているということをこれからもお伝えしていければと思っております。
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今回のオープンハウスではたくさんの方に観ていただきました。オーナーのMさんご協力いただきありがとうございました。そして大元工務店さんをはじめ携わってくれた職人さん関係者の方達にもお礼を申し上げます。
ご家族がこれからこのお家でどんな風に生活され、どんな風に素敵なお家にしていってくださるのかとても楽しみです。このお家でどうか素敵な生活を送られますように。

by humu_sapporo | 2014-07-08 20:06 | □ウメハラ ケイコ


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