【スタッフブログ】 株式会社 フーム空間計画工房 北海道札幌市中央区の一級建築士・建築設計事務所

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2013年 07月 02日

アラブからの大切なお客さま

7月1日昼に友人白山さんから、夜19時半に医師M先生を連れてフームアトリエに来ると連絡が入りました。M先生は国際連合難民救済事業機関に属する医師で、この都度約半月間北海道で医療機関、教育機関を回り、視察と講演をこなしました。そしていよいよ日本最後の夜を私たちのアトリエで過ごすことになりました。
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この時間アトリエに残っていたスタッフ全員と集合写真です。料理は主にうちの奥さんが豚肉、アルコールを使わない料理3品、肉も使わない料理2品用意してくれました。大助かりです。まずはみんなで乾杯ですが先生はもちろんオレンジジュースで。
実は私と新人スタッフ2名とでM先生にぜひ知ってもらいたいと、かわはら先生から「出前授業」の日本語データをいただき英語版を製作しておりました。なかなかご紹介するチャンスがなくあきらめておりましたが白山さんがそのことを知ってか気を利かし時間を用意してくれたのです。
ということでフームのスタッフが英語解説でお送りする
「True Story about Nuclear Power Plants」
始めの1/3を英国滞在から戻った梅ちゃんが担当。英語力はしっかりしているが出前授業を受けているのに原発問題には自信がありません。それでもM先生の質問にも何とか頑張って答えていました。先生は原子力についてかなり博学でした。
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続いてもっとも英語の怪しい私が中間部分をスピーチしました。たぶん発音はめちゃくちゃですが、英文を読んでご理解いただけたかと思います。最後は大学院でたてのバリバリやる気のタケチャンが最後の1/3を締めました。
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なんと1時間半かかってやっと終了し先生も義理ではありますが絶賛の拍手をいただきました。
続いてM先生が中東の核兵器の問題について、その後約半月間の北海道滞在の感想をいただきました。
「私が医療活動している国ではドライブしたり、観光したりなどの自由は全くありません。町のいてるところに自動小銃を抱えた兵士がいて、多くの検問所がありそのたびIDを見せなくてはなりません。今回出会った多くの日本の人たちは皆親切で私の話を真剣に聞いてくれました。日本の人たちはイスラムに対して欧米の人たちより偏見が無いように思いました。今まで招待されたどの国とも違う印象です。緑が豊富で気候も素晴らしい。」
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スタッフも緊張から解放されて、いろいろ質問していました。そして翌朝早く札幌をはなれ現地の空港に降り立ちます。私は海外での講演を終えた現地ジャーナリストが再入国したときにリンチにあい、半身不随にされた話を聞いたことがありますので今もとても心配です。
先生はこう答えました。
「私は日本に来る時も現地空港で5時間尋問を受けたのです。もちろん現地に戻れば占領国の警察に再び尋問されます。時には言葉だけではなく拷問そして暴力も受けます。でもこれは私にとって日常のことです。そして必ず彼らに言われます。どうしてここ戻ってくるのだ。あんたほどの医者ならよその国に行けばいくらでも高給を得られるだろうと。でも私は死ぬまでこの占領地の難民キャンプで医療活動をやめません。」
最後に日本にいる間ずっとかぶっていた帽子をフーム事務所に渡しました。
「是非私ことを思いだしてください。」
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彼は北海道に来る3か月前非暴力デモの最中にゴム弾で撃たれた少年の応急処置をしていました。そこに兵士が来て今度は彼の太ももに至近距離からゴム弾を打ったのです。そのためひどい内出血が今でもどす黒いアザとして残っています。今度また先生と再会できるだろうかとても心配です。そして彼が守ろうとしている市民の状況が少しでも改善されることを心から願います。M先生!ご無事でありますように。
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by humu_sapporo | 2013-07-02 23:32 | □ミヤジマ ユタカ