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【スタッフブログ】 株式会社 フーム空間計画工房 北海道札幌市中央区の一級建築士・建築設計事務所

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2015年 05月 14日

築24年を迎えた札幌のお宅

今日5月14日、宮島が札幌で最初に設計したお宅に伺いました。まだ福岡在住で毎月札幌に出張していたことを思い出します。
お客様も10年ほど仕事上のことで離れ、昨年久しぶりに戻ってきました。特に支障は感じないが、メンテナンスしたほうがよいかという相談でした。建物は市内南区の急な斜面に建ています。敷地に入ると相当山の中に来てしまったような錯覚を覚えます。
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今回は外回り、特に外壁板張りについてのお話です。今でもよく「板壁はよいけれどメンテナンスが大変でしょう!」と言われます。最近では「色あせが気にならないのでしたらメンテナンスは要りません。」ということにしています。それでも信じない人は信じませんが無理もありません。23年前は私もそう思っていたのですから。
新築時に
「外壁の板壁は5年くらいでオイルステインを塗ってください。窓もお願いします。」
ところが23年間一切オイルステインを塗るなどのメンテナンスはしていません。今回は写真がありませんが内部も同様で床、カウンターなど一度もオイルやワックスをを塗ったことがないそうです。当時のこげ茶色のオイルステインはとっくに顔料飛んでしまい、木材素地が日に焼けた色となっていますが、全く腐れなどありません。木製サッシュも以外に大丈夫でした。ただガラス周辺のコーキングなどケミカル部分は劣化していました。
「窓周りのコーキング、金物の調整、メンテナンスだけは行ったほうがよいでしょう。外壁はこの色が嫌いでなければそのままでよいですよ。」それから
「屋根の板金もカーポート上の平らな部分だけ塗り直してください。」このくらいのアドバイスしかできませんでした。
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天気の良い日中はよくテラスでバーベキューだそうですが、23年前当時、お客さんが江別、野幌のレンガ工場に行って、ヒビや変形して捨てられるレンガをもらってきて本人たちで適当に敷いたものですが妙に良い感じになっていました。当時一緒に植えた80センチ程度の苗木は今や軽く10メートルを超え、その中で白樺は大きくなりすぎてすべて伐採したそうです。カツラ、ヒメリンゴ、イタヤカエデにどこかから飛んできたミズナラも元気よく育っていました。板壁やレンガは時間が経つにつれてどんどん良い質感が出てくるものです。さらに庭の緑もどんどん姿を変え立派になっていきます。建て主さんも趣味の豊富な方なので十分に建物を生かして楽しんでいてとてもうれしく思いました。
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by humu_sapporo | 2015-05-14 18:00 | □ミヤジマ ユタカ


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