【スタッフブログ】 株式会社 フーム空間計画工房 北海道札幌市中央区の一級建築士・建築設計事務所

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2015年 02月 17日

平屋の合理性

昨年夏の終わりに着工したお宅の引き渡しの様子です。ご夫妻と三人のお子様が住むこのお宅は、市内ながら比較的広い土地が入手できたので、32坪の平屋でまとめました。坪数は一見小さく感じますが、階段スペースが必要ないなどプランさえうまくまとめられれば、35坪~36坪の2階建同様の住空間が確保できます。コスト面では総二階の32坪と比較すると15パーセントくらい高くなりますが、比較対象が35坪だとすると差額が10パーセントを十分下回る感じだと思います。ただし傾斜地で下に車庫があるとか、周辺の建物から距離が必要など立地的な制約があります。今回購入された土地は運よく(不動産的には評価が下がる)旗竿地だったので、旗竿のところを駐車場に利用するなど、建物周辺に余裕が取れました。
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写真は地鎮祭の様子です。私たちはお客さん、大工さんと一緒に土地のお清めをします。皆で酒と塩、地元に近いお米などを沢山撒いて土地に挨拶をするのが流儀です。実際お客様からはより心がこもった感じがすると喜ばれています。構造や仕上げについて、お客さんとも話し合い、地元のトトマツを徹底的に利用することにしました。トドマツは色白でやわらかいのが特徴で、構造材として使用するときは、他の松材よりワンサイズ大きいものを選びます。特に大きな梁は無垢のものの入手が難しく、集成材を利用した方が、構造的にも安心です。
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一方床の仕上げにトドマツを選んだ理由です。とてもやわらかく傷つきやすいというのは、見方を変えると、足裏の感触が良く、膝やかかとに与える負担が少なくなります。また同じ温度でも他の木材より熱が奪われづらく、体感温度が下がりにくくなります。床の傷について私はジーンズと同じで、松、パイン系の床材はやわらかく、すぐに傷が付きますが、その感じがとても気に入っております。今どき青々と色落の全くないジーンズがかっこ良いと思う方はあまりおられないのと一緒です。ただポイントは板の厚さです。いつも35ミリ程度の厚板を使用しています。
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 キッチンの天板についてです。今まではナラの集成材を使用してきたのですが、道産木材の利用促進会議で知り合った旭川の製材会社さんに相談し、集成材より数万高いだけで無垢板のはぎ合わせで制作していただきました。おかげでより自然に近く、美しい天板が完成しました。手入れはステンレスより簡単だと私は思っています。時々台拭きで拭いた後、植物性のオイルでさらっと拭くだけです。多少ガサガサしてきたらサンドペーパーを軽くかけ、オイルを塗ります。年2~3回、数分の作業です。
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 写真は浴槽を納める前の浴室の様子です。いつも壁と天井を道南ヒバの羽目板を無塗装で仕上げています。ただシャンプーなどがかかりやすいところは避けています。ということで今回はシャワーブースを作り、シャンプー類はその中だけで使用する計画です。お風呂の掃除がうそのように楽になります。もちろん断熱性が高いことと暖房と換気の計画がしっかりできているということが前提となります。
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写真は担当の高田君が引き渡し時に浴室の説明をしているところです。洗剤や防かび剤を決して使用してはならないこと、浴槽の中や床は窓ガラス用のワイパーが便利なことなど
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板の床についても、市販のワックスも自然派のワックスも一切かけぬようお願いしています。天然素材というのは実は汚れに強いものが多いのです。最後に完成時の図面と工事中の検査写真をお渡し、無事引き渡し終了しました。なぜか嬉しそうな高田君とお客さんでした。
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by humu_sapporo | 2015-02-17 15:26 | □ミヤジマ ユタカ


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